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よく聞きなさい。富んでいる人が天国に入るのは、難しいものだ。富んでいる人が神の国に入
るよりは、らくだが針の穴を通る方が、まだ優しいのである。
あなたも知っているように、異邦人の間では、支配者と見なされている人が民を支配し、偉い
人が権力を振るっている。あなたの中で偉くなりたい人は、皆に仕える人になり、頭になりた
い人は、すべての人の僕になりなさい。人の子も仕えられるためではなく、仕えるため自分の
命を献げに来たのである。だれでも自分を高くする人は低くされ、自分を低くする人は高くさ
れるのである。
だれも、ふたりの主人に兼ね仕えることはできない。一方を憎んで他方を愛し、一方と親しん
で他方をうとんじるからである。あなたは、神と富の両方に仕えることはできない。
まず神の国と神の義とを求めなさい。そうすれば、あなたに必要なこれらのものは、すべて添
えて与えられるのだ。だから、明日のことを思いわずらうな、思いわずらう必要は無いのである。
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